2007/04/26 木

のだめカンタービレ

のだめカンタービレ #17 (17)
ひさびさにマンガにハマりましたぁ~~。

「本格派クラシック音楽マンガ」と聞いていたので興味はありつつ、でもスカスカっとした絵(の第一印象)がイヤだったのと、「マンガで音楽?」というちょっと馬鹿にした気持ちがあって、手を出さないでいた。

一読してハマる。
その、スカスカっとした絵の空気感の「行間」に、音楽が溢れている…すげぇ!って感じ。
ラフマニノフのハ短調協奏曲のエピソードなんかでは、読んでいて本当に音のうねりが押し寄せてくるわけです。
すげぇ。

シベリウスのニ長調交響曲とかも、タイトル聞いただけで鳥肌立つほうですから。たまりませんねー。

逆に器楽曲はあんまりよく知らないので、もったいない部分もありつつ。

しかし各楽器をこれほど正確かつ美しく描き込んであるマンガも初めて見た。
著者は女性ながら(←偏見?(^^;))、モノをたんねんに描く人である。携帯電話、クルマ、ピアニストの手(カッコいい手っていいなぁ…)。

キャラクターも立ちまくってます。

早く続きが読みてぇ。

のだめカンタービレ」二ノ宮知子(講談社)

2007/04/26 木

3つの時代小説

なんか突然読みたくなったので、なにかと話題のこの三人の小説を読んでみました。恥ずかしながら、いずれも初。

なんで近ごろ話題なんですかねぇ? 高度成長・団塊世代が暇になったから?(笑)

*
小説日本婦道記
小説日本婦道記」山本周五郎(新潮文庫)

某マイミクさんが、この2月にお子さんを出産されました。その時に、お医者さんから出産記念にもらった本だそうです。
出産祝いに山本周五郎? どんな内容なんだ? 妙に気になりました。

短編集です。古き佳き夫婦関係の物語がつづられています。
武士の矜持の中での、こまやかで深い互いの思いやり。「婦道」とは凄いけど、女性の立場からつづられるからこういうタイトルなだけで、男女の間柄はこうでなくっちゃ、という内容ですね。

思いのほかひらかなが多く、例えば柔らかい鉛筆ですらすらと書いたというような文体。穏やかで読みやすく、内容とともにじわっと浸透してくるいいお話の数々でした。

*
落日燃ゆ
落日燃ゆ」城山三郎(新潮文庫)

先頃(3/22)亡くなった氏の代表作のひとつ。

山本氏とはうって変わって骨太・重厚なルポを読んでいる感じ。これって小説なんだよね…?(^^;)

東京裁判にかけられ、文民として唯一A級戦犯となり処刑された広田弘毅元首相の物語。彼はむしろ戦争に反対し、軍部にブレーキをかけた。当時から「なぜ彼が裁かれなければならないのだ?」という声も多かったという(検察官さえ「死刑は重すぎる」と呟いたそうな)。
が、「開戦の責任は私にある」として、頑として言い訳も他者の告発も行わなかったがゆえに、有罪となる。
そこには、かれ自身の「中道の美徳」というものがあった。奢らず、ひがまず(威張らず、おもねらず)、公平に、そして運命のままに…。

ただ、個人の覚悟としてはよくても、黙して主張しなかった(真実を必ずしも明らかにしなかった)ことは、日本の歴史認識をも停滞させてしまったのではないか?…読後真っ先に思ったのはそのことでした。

また、先の戦争の原因はもっぱら軍部の暴走にあったと思っていましたが、この小説を読むと、戦争はある気狂いのリーダーが起こすのではなく、時代の空気といったものによって必然的に駆り立てられていくものだ、という感じもして来ます。
現首相の「暴走」の背景として、北朝鮮の非常識への怒り、中韓の「内政干渉」への不快感、テロへの不安、アメリカ国への依存(もしくは隷従)…そういうものが、我々の中にあるのかも知れません。

落日とは大日本帝國の終焉であり、「長州が作った憲法」の最期であったと小説は結ばれています。

*
たそがれ清兵衛
たそがれ清兵衛」藤沢周平(新潮文庫)

山田洋次監督で映画化されたアレの原作です。(映画は見ていませんが)

五十石とか百石とかの、しかも普段は「たそがれ」の「がが泣き(ぼやきの意)」の「ほいと」のと揶揄されたり後ろ指をさされている下級武士たちが主人公の短編集。
一見うだつの上がらない彼らだが、いったんお家の一大事には、実は腕に覚えありの剣を抜き、別人のように悪を誅する。カックイイ!!

というだけの話。

読み方が浅いのかなぁ。
巻末の解説にはいろいろ読みどころが書いてあったし、お話が上手いとは思うけど、大衆小説、流行作家とはこういうものか…。

最後はちょっとトーンダウン(笑)。

2007/04/25 水

生と死のミニャ・コンガ

生と死のミニャ・コンガ
1981年5月、解禁成った中国の高峰ミニャ・コンガ(7,556m)の山頂直下で、一人が滑落したのに続き、著者の目の前からザイルで繋がれた7人が墜ちて行った。
そのドキュメントと、そののち同山で遭難した福沢卓也(「決定版雪崩学」(参照)の共著者)ら4人にも触れた鎮魂の書である。

事故の一因を、著者は次のように暗示する。
事前の準備(高所順応の方法など)に対する、柔軟性を欠いた先入観。パーティの構成や意思統一のアンバランス。段取り不足と、その段取りの遂行不足(無理な計画、無理な行動)。
明らかに、ときどきどこかで見かけるような筋ではないか…。

オレなんかは、この先7,000m峰はもちろん、3,000m峰にも登ることはないだろうけど、装備、準備、人間関係などを含めて、「事故」の蓋然性は高山でも低山でも似たようなものと思われる。その辺が、銘記すべき教訓である。

あと、著者は再三再四、「いやな予感」で死地を切り抜けている。(「ザイルで繋がれた8人」にならなかったこともその一つ)
理論や理性ばかりではなく、そうした人間天然の感覚を研ぎ澄ましておくことも、生き残るための鍵なのかも知れない。

生と死のミニャ・コンガ」阿部幹雄(山と溪谷社)

2007/04/23 月

びっくりしたァ

郵便受けから出して夕刊を開くと、黒々としたでっかい見出しが飛び込んで来ました。
ドキっ!!としたなぁ、どんな大事件、大事故が起こったかと…(^^;)。

基本的には、悪いことではないと思います。
洞爺湖の風景は大好きですが、近ごろはちょっと寂れた感じもあったのでね。
成功すれば、首相唯一の美しい業績となるかもねぇ(今夏の参院選で追い落とすつもりではありますが(笑))。

TVでははるみちゃんの記者会見も流れていました。ニコリともせず「うれしい。が、身が引き締まる思い」というような言い方をしていたのは、内心警備上の不安や財政負担が重いからでしょう。

決まったからには、成功を祈ります。

2007/04/23 月

夕張の選挙(結果)

統一地方選・後半が終わって、夕張市長が決まった。
1位藤倉さん、2位羽柴さん、3位千代川さん、オレ的には、勝手な予想だけど三連単ズバリ(笑)という結果。

藤倉さんは、市民の声に耳を傾ける(キャラクターもそんな意匠だった)、再建策には精査して対応する、企業誘致するにしても中小を多く呼ぶ、といった、言ってみれば身の丈に合った施策を公約にしていたのが受けたのではないか。夕張出身で、経済人(札幌の元社長)であることもよかったようだ。オレの故郷も故郷、南清水沢地区に選挙事務所を構えたこと…は関係ないか。

現実的には夕張も遠くなってしまったが、住民の方々が割を食わないようなまちにしてくれたらと思う。

そうそう、投票率81.72%を眺めていてふと思ったのだが、夕張の有権者数は11,114人。人口は12,831人(Wikipedia:昨年末時点)。「大人の割合」は約86.6%となる。
例えば札幌市は、有権者数1,530,031人(ケタ違いですな)に対して人口1,890,561人(同:今年3月時点)だから、約80.9%。(これは、有権者数約1億人→78%と言われている日本全国の数字により近い)
また例えば赤平市は、約85.4%。

やっぱ夕張、子供少ねぇ~。

*
ところで、告示の時に書いたDくんこと伝里雅之氏も無事市議に当選した。
よかった、おめでとう!
決意も運動も大変だったろうけど、これからが大変さ本番だ。こちらも応援することしかできないけど、頑張って欲しい。

2007/04/21 土

冬仕舞い

陽光に誘われて、タイヤを交換しました。
一昨年より一週遅く、昨年より一週早いタイミング。記録的暖冬だの異常気象だのと言われましたが、終わってみればまずまず平年なみだった、というところでしょうか。

今回から、タイヤもでかいし(と言ってもフツーのタイヤですが)、新ウェポンを導入してみました。
電動インパクトレンチはリリースのみに使用。ラクだわ~。
トルクレンチは、やっぱ男の子なら一本持っててもいいよね(違)。

しかし某日産のジャッキ…なまらしょぼい!!(収納場所も、発泡スチロール製なんですぜ)
すぐに「くにゃっ」とひしゃげそうな勢いで、ちょっと怖かったです。
油圧ジャッキも買うかぁ(買わないけど)。

ちなみに内部の装備はまだ冬のまま。だけど滑りには、行ってもあと1回か2回だろうな。
完全にスイッチは切れました。夏シーズンの到来が待ち遠しい昨今です。

2007/04/20 金

VTRでも不自由しない

池田信夫 blogより。

DVDレコーダーが思ったより普及していないのは、デジタル放送の例のコピーワンス機能のせいばかりでなく、「VTRでも不自由しない」せいだ、という指摘が面白い。

大向こうは「デジタル画質」なんて期待していないし、TVなんて見えりゃいいんだよ、と。

これって、パソコンやソフトウェアの進化にも重なるよねぇ。

例えば「Windows Vista」の「最大のセールスポイント」は「GUI」だった。

そのGUI(Aero)を快適に使うためには、Vistaの中でも上位ヴァージョン(Premium以上だっけか)を使わなくてはならず、そのためにはやっぱし、いいマシンに買い換えたりしなくちゃならない。

Windowsパソコンに、XPより上の機能はもはや要らない。だから「最大のセールスポイント」も「GUI」程度なんだろう。

所有体験もパソコンの目的だ、と言えばそれもあるかも知れないが(へへっ、Macじゃあるまいし)、そのためにパソコン本体の能力を上げなければならない、ってのは本末転倒のそしりを免れまい。

ソフトウェアも含めて、ユーザーが求めもしない「バージョンアップのための機能増強」が近ごろ多いんでないのかい?

2007/04/20 金

日本語に主語はいらない

日本語に主語はいらない―百年の誤謬を正す
「日本語に主語、入らない」じゃないですょ、もちろん。


かねて、「イギリス語の“I”一種類に対して、日本語には“僕”“わたし”“オレ”“それがし”など無数の言い方がある。日本語って、なんて細やかなんだべ!!」と思っていたんだけど、どうもこれ、そうカンタンにはいかない問題だったらしい。

そもそも“I”と“わたし”では、文法的な機能がまるで違うものである。
(どう違うかは、面白いから本書をお読みください(^^;))

日本語文法に「主語」という概念を導入する必要はまったくないし、イギリス語の法則から日本語を考えても意味はない。それは、明治維新以来のイギリス語偏重主義の弊害であり、現在の学校文法は間違いである。

と著者はいう。

明治の頃、初代文部大臣の森有礼という人は「日本語やめてイギリス語を国語にしちまえ」という暴論を吐いた。前島密は「かな漢字をやめてローマ字を使うようにしちまえ」と言ったそうだ。
(言葉を捨て去ることは、そのまま文化、ひいては民族アイデンティティーの放棄である)
で、大槻文彦という人がその後の「日本語文法100年の誤謬」を決定づけた。…

また明治かよ、ですな。

そんな中で、イギリス語やフランス語の話者に日本語を教えて来た著者(モントリオール大学の言語学教授)のアンチテーゼには非常に説得力がある。

後半の自動詞と他動詞の問題あたりになると、かなり難しくて一読では噛みきれなかったんだけど、「は」「が」論争の不毛さも含めて、いかに日本語文法は誤った路地裏にさまよい込んでいた(いる)のか、ということがよくわかる本である。

あとがきにも、日本語教育に携わる方はぜひご一読を、と書いてあるが、日本語のためにオレからもぜひ、とお薦めしたい内容である。

2007/04/19 木

テーマ変更

レイアウトを若干とテーマ(カラー)を変えました。
考え方まで変えるかは考え中(^^;)。

2007/04/18 水

鶏はむの館・その1

インターネットでちょっと変わったレシピを見つけたので、過日作ってみました。
題して「鳥はむ」。

何が「変わった」なのかというと、どうも2ちゃんの料理板で意見交換されて作られたレシピらしいこと。

ふだん余り使わない鶏ムネ肉にはちみつを塗り、塩コショーでしっかり味をつけます。
ZIPLOCKに入れて空気を抜き、2日間、冷蔵庫で寝かせます。

2日後、ZIPLOCKから取り出し、薄い塩水に漬け、約1時間塩抜きします。

参照レシピでは「お湯につけて冷ます」とありますが、晩酌の時間が迫っていたので(笑)、手っ取り早くオーブンで焼くことにしました。
比較的低温(180℃)で約40分。焼き上がったら10分ほど寝かします。

さて、焼き上がり。
ワサビでいただきました。

まずまずです。
でもムネ肉はやっぱりパサつきますねぇ。焼き時間、もっと短くてもいいのかな。
さらに一日程度置く(熟す)と、より「ハム化」が促進されます。

もう一度、今度はレシピ通りの仕上げ方でやってみようと思います。
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