Web2.0時代とは何で、ビジネスはどう展開したらいいか。けっこう、まとまりのよい入門書かも。
なんとなく旧来のマーケティング啓蒙書の語り口があってわかりやすい反面、旧来の企業にとっては「どうやって実現するんだそんなもん」的に夢物語っぽいけど…。
ではビジネスの要件とは何か。
コンセンサス(情報や資源をオープン化・共有化し、見える化を図るとともに集合知を形成させること)、モチベーション(「社員」に責任(情報と決裁権)と意欲を持たせ、人間力を惹起すること)、スピード(意思決定と実行の速さを最大化すること)…という風に挙げていくんだけど、これってもともとビジネスの基本だよね。スケールと程度が違うということか。
その他感想。
Web2.0時代には、ビジネスの身の丈というものが変わって来るのではないか。「質の良いスモールビジネス」を考えるとハッピーになれるかも。ボランティア、コラボレーション、ゼロサム…と思えばNPOの形態だな。オレみたいな根無し草でも同じ土俵に立ってよい、ということでもある。
ゼニは欲しいけど、儲けすぎはよくない。ココロがねじける。
ネットビジネスでは、「地域一番」にならないと競争に勝てない、という。「地域」とは全国、もしくは世界であり、かつ論理的な地域(事業ドメイン)のことでもあるので、とにかく「ユニーク」な商品かサービスを持っていないと生き残れない、と。
ま、基本はそうだろうけど、必ずしも「一番」の軸は一本ではないので、たまたま優しいサービスを受けたとか、使用感がフィーリングに合ったとか、ドメインのセグメントが微妙に違ったとか、意外とちょっとしたことでブランドスイッチは起こるかも知れない。一番でないからと言って諦めないこと。
その他キーワード。
古典的マーケティング用語「AIDMA」に代わる購買行動プロセスの頭文字、「AISAS」
A…Attention
I…Interest
S…Search
A…Action
S…Share
D(Desire)やM(Memory)がなく、S(SearchとShare)が加わっている。
オープンソースソフトの代表、「LAMP」
L…Linux
A…Apache
M…MySQL
P…Perl、PHP、Python
Webアプリは、タダで作れる。(「手の内に入れる」ためにはコストがかかるが…)
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しかし、PHP新書ってけっこう外れがないなぁ。