低体温症の恐怖
山スキーに凝った著者24歳の時、モンブランの氷河でヒドゥン・クレバスに墜ちる。
16時間を経て奇跡的に救出されるが、呼びかけても反応はない。体温は28℃まで下がっていた…。
最重症(体温29℃以下)になると、生還はかなり困難になるという「低体温症」。著者自身が実際に踏み越えてしまった、その生と死の境界のお話である。
前半はそのモンブランでの事故から、蘇生・リハビリを経て約1年後に再び無意根山で滑るまでの物語。後半は、低体温症の学術的な説明と特にフィールドでの対処法がまとめられている(当然、読書スピードがガクっと落ちる(^^;))。
途中でキリスト教に対する信仰告白のようなくだりや、当時の彼女(今の奥様)への感謝の言葉などが挿入されて、感動的なようなこそばいような変な感じではあるが、低体温症の恐ろしさとともに、諦めないことの大切さ、そして再び滑れることの悦びがあふれていて、読後感は爽快だった。
あとがきにはこうある。
低体温症には、夏でもかかる(震えと眠気が同時に来たら危険サインと思え)。注意を怠るな。そして、雪山には一人で入るな…。
ちなみに著者は、苫小牧東病院の先生(副院長・循環器内科)である。
「凍る体―低体温症の恐怖」(船木上総)山と溪谷社
16時間を経て奇跡的に救出されるが、呼びかけても反応はない。体温は28℃まで下がっていた…。
最重症(体温29℃以下)になると、生還はかなり困難になるという「低体温症」。著者自身が実際に踏み越えてしまった、その生と死の境界のお話である。
前半はそのモンブランでの事故から、蘇生・リハビリを経て約1年後に再び無意根山で滑るまでの物語。後半は、低体温症の学術的な説明と特にフィールドでの対処法がまとめられている(当然、読書スピードがガクっと落ちる(^^;))。
途中でキリスト教に対する信仰告白のようなくだりや、当時の彼女(今の奥様)への感謝の言葉などが挿入されて、感動的なようなこそばいような変な感じではあるが、低体温症の恐ろしさとともに、諦めないことの大切さ、そして再び滑れることの悦びがあふれていて、読後感は爽快だった。
あとがきにはこうある。
低体温症には、夏でもかかる(震えと眠気が同時に来たら危険サインと思え)。注意を怠るな。そして、雪山には一人で入るな…。
ちなみに著者は、苫小牧東病院の先生(副院長・循環器内科)である。
「凍る体―低体温症の恐怖」(船木上総)山と溪谷社