ヒグマはその「なり」の割には臆病だそうで、できれば人間に会いたくないと思っている。
だもんで、姿が見えないうちに「知らせる」必要がある。
ベルや鈴を身に付けたり、ラジオを鳴らしたりする。どのくらい有効かはわからんけど。
ベルや鈴はテキも聞き慣れていて気にしないので、ペットボトルなどを「ボコボコ」言わせながら歩くといいとも言う。
(そうした必要がまったくないほど喋りまくりながら登っているおば様軍団もいるが(^^;))
あとクマの活動時間である早朝薄暮の登行は避ける。
クマは目が悪く、そういう刻限には人間に気づくのが遅れ遭遇してしまう確率も高くなる由。
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会ってしまったら・・・。
まず落ち着く。
走って逃げたらアウト。逃げるものは追われる。
笛を吹くなど、相手を驚かせるようなことをしない。
「なんだお前」とか話しかけ、こちらは相手に危害を加える気がないことを悟らせる。
相手に隙を見せないように、また目をそらさないようにして間合いを開く。
ただ、時々目をそらすなど、相手に逃げる隙を与えるのもよいらしい。
襲われたら・・・。
「死んだふり」はダメ。鉈などを持ち歩き、どこでもいいから叩いて反撃するが吉、という。
(抵抗するよりは死んだふりの方が生還率は高いという文献もあるが)
カウンターアソールトのような撃退スプレーもあればよいのかと思うが、射程距離が短いし(噴射した瞬間には一撃を食らっている可能性大)、シロートがイザという時にどれだけ使えるかは疑問である。
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ところで、4~5年ほど前の出版物によると、「登山者に対するヒグマの被害は、昭和45年以降ない」そうだ。
被害に遭っているのは、「山菜採りのヒトビト」だという。
登山道を使わず、また早朝薄暮の行動が多いためか。
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参考文献
・「
クマにあったらどうするか」姉崎等 木楽舎 2002年刊 \1,500
・「
ヒグマ-増補改訂版」門崎・犬飼 北海道新聞社 2000年刊 \1,800
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