「
デジタルカメラ 「プロ」が教える写真術」 長谷川裕行 (講談社ブルーバックス)
2008年8月刊。
「プロが」ということだけど、著者は写真のプロというよりは、大阪芸大の先生でデジタル画像処理のプロらしい。
前半はデジカメ(の画像処理)を始めるための基本機材、色の3原色やAdobeRGBといったデジタル画像の基礎、レンズ・露出など写真の基礎などで、後ろ半分はフォトショなどによる画像処理の実戦解説である。
いままでなんとなく使っていたヒストグラムの“原理”などにはへぇーそういうコトだったのとか思ったけど、フォトショや現像ソフトの入門書というには簡単すぎるので、「写真術」を求める人には肩すかしで、「ソフトの使い方」を求める人には物足りないのではないだろうか。
(「使い方」を知りたいなら、各ソフトに特化したリファレンス本を買うか、ネットで探した方がいい(
例))
「
デジカメに1000万画素はいらない」 たくきよしみつ (講談社現代新書)
2008年10月刊。
歌手だったり小説家だったり狛犬写真家だったりする著者。
カメラの選び方、構図の取り方、とにかく撮りまくれなど、実際にデジカメを携えた中での細かいTipsはそれなりに参考になる。
初心者向けの作りだし、内容が濃いわけでもないけど、「写真術」という面ではむしろこういう本のほうがアタリなのかも知れない。
なおタイトルの意味は、デジカメ(特にコンデジ)は1200万とか1500万とか画素数の競争になっているが、必ずしも高画素数=高画質ではないぞよ、ユーザーもメーカーも目を覚ませ、という話。
これには同感。
さまざまなハード・ソフト製品(つーか商売全般)はなおも性能・機能の増強を目指しているけど、そろそろ量より質を求めてもいいのではないか?
「
今さら人には聞けないデジタル一眼レフの疑問 基本編」 (ソフトバンククリエイティブ デジタルフォトポケット
「デジタルフォト」誌編集部による、デジタルフォトポケットという新書シリーズの第1巻。2009年7月刊。
人に聞けないかどうかはともかく、F値ってなに? 絞るとなぜ画質がよくなる? 逆光で顔が暗くなるのはなぜ? など、デジタルに限らず写真用語・技術に関するFAQを85個ほど集め、複数のプロ写真家のコメントなども交えて解説する本。
カメラの挙動について勉強になるほか、好事家向けの雑誌・カタログや、取説、ネット上の口コミなどを読み解くためにも役立ちそう。
同時発売の第2巻、「構図編」も出ている。
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