<< ガッカリなニュース | main | 神居尻山 >>

2006/07/27 木

肝要苦の五洋

激しく怒る意味の慣用句として、本来の「怒り心頭に発する」を使う人が14・0%にとどまったのに対し、「怒り心頭に達する」を使う人は約5倍の74・2%に達するなど、慣用句の誤用が多いことが26日、文化庁の日本語調査で明らかになった。

北海道新聞 バックナンバー

この手の報道を見るたびに、なのですが、4人に3人が使う言葉がなぜ「誤用」なんでしょうか。

辞書と違うから? 教科書と違うから? 識者の常識と違うから? 「近ごろの若い者は」?

言葉は本来、定着化・固定化とは無縁な“生き物”です。人間の意識の変遷とともに、日々移り変わっていくものです。変わることによって通じなくなるなら問題ですが、“正しい”方が通じなくなりつつある現実の前で間違いと決めつける方がよほど間違いなのではないでしょうか。

記事ではまた、

調査によると、周囲の人に明るく振る舞うという意味の言葉として「愛想を振りまく」を選んだ人は48・3%。本来の言い方の「愛嬌(あいきょう)を振りまく」の43・9%より多かった。


とも述べていますが、「愛想を振りまく」は一部辞書にはすでに掲載されています。お愛肉様でした。

Trackback URL


Comments

これってどちらが正しいかチェックする方式だよね
「怒り心頭に達する」を使う人より、そんな言葉使わない人の方が圧倒的に多いと思うのだけどね。
そもそも調査方法が間違っていると思うのだけど。
うむ。
使われることが少なくなった時点で「慣用句」とは呼ばないはずだが(笑)。
我々の世界の文書では、未だに決裁の時、そういうことにうるさいよ。
というか、一部上司は誇らしげに「ここは誤り」って指摘される。
私らは日本語的に正しいかどうかより、その文章を見て、より多くの人が理解できるかを考えて作っている。
それをわざわざ読みにくく訂正してるから、分かりづらいと言われちゃうんだよね。
激しく怒る意味の慣用句として、『キレる』が正しいと思われる。   @ほろ酔いIKEG

Comment form