八甲田山死の彷徨
八甲田山死の彷徨 (新田次郎) 新潮文庫
2002年1月23日は、八甲田山大量遭難事故からちょうど100年目だそうな。
これは新田次郎が、もと気象庁予報官ならではの考察を交えながら遭難を小説化した実に怖い怖い本である。
その100年前、十分な知識も装備もないまま行軍訓練に入った歩兵第五連隊。昼は陽気の中重いソリをひっぱって、木綿の肌着に汗をかいたまま、記録的な大寒波の夜を迎えたらどうなるか。
歩兵たちは外套すら持たず、胸までの新雪の中でソリは当然埋もれ、握り飯は凍り付き、小便がしたくとも指は凍傷で動かず…冬山の恐ろしさをイヤというほど感じさせてくれる。
痛ましすぎ。
2002年1月23日は、八甲田山大量遭難事故からちょうど100年目だそうな。
これは新田次郎が、もと気象庁予報官ならではの考察を交えながら遭難を小説化した実に怖い怖い本である。
その100年前、十分な知識も装備もないまま行軍訓練に入った歩兵第五連隊。昼は陽気の中重いソリをひっぱって、木綿の肌着に汗をかいたまま、記録的な大寒波の夜を迎えたらどうなるか。
歩兵たちは外套すら持たず、胸までの新雪の中でソリは当然埋もれ、握り飯は凍り付き、小便がしたくとも指は凍傷で動かず…冬山の恐ろしさをイヤというほど感じさせてくれる。
痛ましすぎ。
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