ニ セ コ ア ト ラ ス
「Niseko ATLAS(ニセコアトラス) IDEAPARK (須田製版)
文庫版サイズだが、日本語/イギリス語併記、カナダ人デザイナー氏がデザインしたという、かなり日本離れしたニセコ紹介本である。
ニセコの地域や気候、各スキー場の概要、ニセコルールや雪崩など、この手の本に必ず出てくる基礎知識を絵本チックにテンポよくまとめているほか、久野、新谷、高久、高梨、TT玉井というニセコのキーマン各氏のインタビューを押さえている。
中でもハイライトは、地形図をもとに立体的にビジュアライズされたニセコアンヌプリの俯瞰図。各ゲートからアクセスできるテレインをくまなく紹介している(Jacksonの位置などもつまびらかにされている;上記高久氏のコメントは、こうした情報を出版物に掲載することへのエクスキューズである)。
わしらの遺伝子にない色彩やノリ、札幌で刷っているのになぜか欧米の匂いがしたり、製本も札幌なのに欧米の出版物にありがちなページ剥がれそう感が漂っているなど違和感はテンコ盛りだが、座右に置いて暇な時にパラパラめくっても面白い本だと思う。
以下、メモ。
- ビーコン(写真はPIEPS DSP現行モデル)紹介の項に「しっかりバッテリーが充電されたものを使用」って書いてあるけど?(^^;)
- 「ゾンデは3~4mの長さを」とのこと。特にニセコではもっともな指摘だが、携帯型で4mのゾンデは寡聞にして知らない…。そういえばスコップの項にママさんダンプが載っているのは何なのか。シャレなのか。
- 日本は6,852の島から成っており、うち人が住んでいるのは462。へぇー、まさにアーキペリゴォー。(こういう話も、日本人編集者だけだったら出て来ないんじゃないかなぁー、と感心)
- 新谷さんのインタビューの末尾にある「冗談が事故を防ぎます(Jokes prevent accidents)」というコメントがまた謎。クソ真面目に語ってるだけじゃ人の心に響かないよ、ということなんだろうか? まさか例のなだれ情報の最後の一行のこと?(^^;)
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