十勝岳-富良野岳ツアー(1)
以下、黒フチのない写真はクリックすると拡大できます。
今回の入山は十勝岳・吹上温泉からだが、まずは下山する予定の十勝岳温泉の駐車場に向かう。ここに自転車をデポしておいて、明日吹上温泉まで走ってクルマをピックアップしようという魂胆。
公共施設にまずいかなーとか思いつつ、駐車場の柵に自転車を結わえていたら、トイレから戻って来たカミさんが叫びだした。
「クルマからなんか漏れてるよ! わぁー、これでもう今回は駄目かぁ?」
アポイの悪夢がよみがえったらしい。
見ると、あらほんと、写真のように緑色の液体がどばーと…(^^;)。
ボンネットを開けてみると、クーラントが吹き出していた。標高が1,300mくらいの場所へ一気に上がったせいか、いや…先日車検で交換したんだが、入れすぎだったんじゃまいか?
どうやら溢れただけみたいだし、残量も許容内だったので、おそるおそる吹上温泉へクルマを回す。
大丈夫だった。(ヤマ、登れる)
事件はありつつ、ほぼ予定通り8:15、入山。例の三段山の聖地・白銀荘から山に向かって左奥に十勝岳への登山口があった。
まるで飼い猫のようにそこらへんにフツーにいるキツネが、わしらを見送ってくれる。
ちょうど寒冷前線の通過と重なるということで、天気は曇り。結局ポツっ程度しか降らずに済んだが、一応カッパを着込んで歩く。
付近は次第にガスに包まれる。火山のガレキの上を着々と詰めて行くが、眺望はない。カメラも入れると約18kgの荷物を背負って、ただただ歩く。苦行である(まあ、荷物は背負ってしまえばさほど苦ではないんだけどさ)。
なにしろ活火山。異容が続く。足もとに集中集中、と自分に声をかけながら歩く歩く。
途中見渡せるはずの昭和火口だのグラウンド火口だのといった景観はあいにくガスの中であった。
標高1,800mくらいからの急登を登り切る辺りから、そのガスも晴れて来た。すさまじい火山の風景が広がる。んー、絶景!
13:05、十勝岳(2,077m)着。久々の2,000m越えに、軽く達成感を味わう。
だがこの時、あたりは再びガスの中。行動食のパンなどを頬ばるが、体が冷えるので早々に行動を開始する。
軽く(もないが)アップダウンを繰り返しながら火口のヘリを歩いて行く。
この写真の場所はそうでもないが、右側には火口側の断崖絶壁が続いており、例の黄金山でさんざ味わったいけないイメージが脳裏に去来する。
雄大な景色に見とれていると危ないのである。集中集中。
二山ほど越えると、南側の大平原にポツンと本日の幕営地・上ホロ避難小屋が建っているのが見えた。
14:30、到着。朝から休憩を含めて約6時間余、ほぼ予定通りの行程であった。
この避難小屋は30人ほどのキャパがあるそうだが、今夜のお客はウチらを除いて4人。ウチらだけだったらさぞや寂しかろうなぁ(^^;)。
小屋の裏手には、しっかりしたぼっとんトイレがある。沈殿物が溜まったらヘリで下ろすそうだ。この山中にちゃんとトイレがあるというのは実にありがたいものなんである。関係者の方に頭が下がります。
なお、使用済みの紙は落とさずに持ち帰る。また、使用者数調査のためのカウンターが設置されているので一回一押し。
写真は、大自然の中のちっぽけな避難小屋(右がトイレ)。のそばのちっこいテント。
それでも、家とかメシとかの家財道具一切を背負って一歩一歩歩けば、その大自然も歩き通せるんだから人間も大したもんだ。
なんてことをテントに潜り込んで考える。
暗くなれば特にすることもないので、18:00前には就寝。
夜中にふと目覚めると、あたりは「自分の目がどうかしちゃったんでないか?」と思われるほどの漆黒の闇であった。(折しも新月の夜なのだった)
→二日目へ続く
今回の入山は十勝岳・吹上温泉からだが、まずは下山する予定の十勝岳温泉の駐車場に向かう。ここに自転車をデポしておいて、明日吹上温泉まで走ってクルマをピックアップしようという魂胆。
公共施設にまずいかなーとか思いつつ、駐車場の柵に自転車を結わえていたら、トイレから戻って来たカミさんが叫びだした。
「クルマからなんか漏れてるよ! わぁー、これでもう今回は駄目かぁ?」
アポイの悪夢がよみがえったらしい。
見ると、あらほんと、写真のように緑色の液体がどばーと…(^^;)。
ボンネットを開けてみると、クーラントが吹き出していた。標高が1,300mくらいの場所へ一気に上がったせいか、いや…先日車検で交換したんだが、入れすぎだったんじゃまいか?
どうやら溢れただけみたいだし、残量も許容内だったので、おそるおそる吹上温泉へクルマを回す。
大丈夫だった。(ヤマ、登れる)
事件はありつつ、ほぼ予定通り8:15、入山。例の三段山の聖地・白銀荘から山に向かって左奥に十勝岳への登山口があった。
まるで飼い猫のようにそこらへんにフツーにいるキツネが、わしらを見送ってくれる。
ちょうど寒冷前線の通過と重なるということで、天気は曇り。結局ポツっ程度しか降らずに済んだが、一応カッパを着込んで歩く。
付近は次第にガスに包まれる。火山のガレキの上を着々と詰めて行くが、眺望はない。カメラも入れると約18kgの荷物を背負って、ただただ歩く。苦行である(まあ、荷物は背負ってしまえばさほど苦ではないんだけどさ)。
なにしろ活火山。異容が続く。足もとに集中集中、と自分に声をかけながら歩く歩く。
途中見渡せるはずの昭和火口だのグラウンド火口だのといった景観はあいにくガスの中であった。
標高1,800mくらいからの急登を登り切る辺りから、そのガスも晴れて来た。すさまじい火山の風景が広がる。んー、絶景!
13:05、十勝岳(2,077m)着。久々の2,000m越えに、軽く達成感を味わう。
だがこの時、あたりは再びガスの中。行動食のパンなどを頬ばるが、体が冷えるので早々に行動を開始する。
軽く(もないが)アップダウンを繰り返しながら火口のヘリを歩いて行く。
この写真の場所はそうでもないが、右側には火口側の断崖絶壁が続いており、例の黄金山でさんざ味わったいけないイメージが脳裏に去来する。
雄大な景色に見とれていると危ないのである。集中集中。
二山ほど越えると、南側の大平原にポツンと本日の幕営地・上ホロ避難小屋が建っているのが見えた。
14:30、到着。朝から休憩を含めて約6時間余、ほぼ予定通りの行程であった。
この避難小屋は30人ほどのキャパがあるそうだが、今夜のお客はウチらを除いて4人。ウチらだけだったらさぞや寂しかろうなぁ(^^;)。
小屋の裏手には、しっかりしたぼっとんトイレがある。沈殿物が溜まったらヘリで下ろすそうだ。この山中にちゃんとトイレがあるというのは実にありがたいものなんである。関係者の方に頭が下がります。
なお、使用済みの紙は落とさずに持ち帰る。また、使用者数調査のためのカウンターが設置されているので一回一押し。
写真は、大自然の中のちっぽけな避難小屋(右がトイレ)。のそばのちっこいテント。
それでも、家とかメシとかの家財道具一切を背負って一歩一歩歩けば、その大自然も歩き通せるんだから人間も大したもんだ。
なんてことをテントに潜り込んで考える。
暗くなれば特にすることもないので、18:00前には就寝。
夜中にふと目覚めると、あたりは「自分の目がどうかしちゃったんでないか?」と思われるほどの漆黒の闇であった。(折しも新月の夜なのだった)
→二日目へ続く
Comments
素晴らしい写真が続くけれど、拡大したら次へはもう一度初めから開かないと戻れないの?
Posted by た at 2009/09/23 09:17
拡大したら、右上に「×」マークが出るので、それをクリックしたらもとの画面に戻ります。
Posted by H氏 at 2009/09/23 09:37
Posted by た at 2009/09/24 16:59