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2009/05/31 日

生活実感としてのマタギ

マタギ 矛盾なき労働と食文化
マタギ 矛盾なき労働と食文化」 田中康弘 (エイ出版社)


著者はカメラマンである。

一緒に山に入り、一緒に笑い、酒を飲み、寄り添ってそれを写真に収める。学術的なアプローチは一切ない、と著者自身がいう通りの身の丈大の記録であり、いわば生活実感としてのマタギが描かれている。

サブタイトルにある「矛盾なき…」とは自然への畏敬を忘れずムダを作らないことを言っているようで、そうした提言めいたものとか、後継者がおらず、継承がされ得ないことへのややウェットな感懐はどうしても出て来るわけだが、基本的には記録として興味深い…というか面白い本だった。

なんといっても、しとめたクマやウサギの解体シーンは、それだけで目を見張りたくなる。

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Comments

触発されて読みました。
そうしたらですね、今日のお客さんが「マタギ」!
年取って10年前にクマ撃ち鉄砲は止めたそうですが。
釣りに行く途中に「近所みんなマタギ」という集落が
あるのです。そこのお方でした。
仕事そっちのけで色色聞いてみたい。
とり君のお客さんにマタギが…。それも時代でしょうか。
(関係ないか?(^^;))

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