革命の英雄
「チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記」 エルネスト・チェ・ゲバラ (現代企画室)
“チェ”・ゲバラが、24歳(1951~2年)前後の頃に南米を旅した時の手記である。(モーターサイクル…とあるが、モーターサイクルは旅の早い時点で壊れてしまった)
全体の空気感としては、以前読んだロード・ノベルなどに通じるものがある。腹を空かせ、ある時は人の世話になり、ある時は人をかついだりたかったりして(大衆からたかるものと戦った人も、個人相手にたかるのはいいんだ…と意地悪く思わなくもなかったけど)、人と出会い、見聞を広めながら旅を続けていく。
当時、南米の大地から見えるものは、搾取と貧困であった。中んづくアメリカの資本主義や持てる白人による圧制が、文化を、資産を、生活を奪って行く。
その矛盾を24歳の目は(まだ萌芽にしか過ぎないまでも)正面から見据えて行く。
さて、アメリカによる覇権主義の歪みや格差・貧困・搾取など権威者と従属者との軋轢は、60年近く経った今、日本でも、少し形は違うが見ることができる。
そういう意味では、今こそ読み直してみる価値のある本ではないだろうか。
ゲバラはいう、「革命家になるためには、まず革命を起こすことが必要だ」。言葉より行動を、と。
政局…党利党略ばかりで社会の根元を見つめようとしない、ただそうとしない政治家ばかりの中で、(残念ながらオレではないけど)真なる行動を起こす人を今年来るべき総選挙には求めたいものである。
Comments
Posted by hiroshi at 2009/01/09 14:45
カミさんが気に入っている映画らしい…。
Posted by H氏 at 2009/01/09 17:43