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2008/01/21 月

卑屈すぎ?

ひろ師推奨図書シリーズ。

この1月からアメリカ国の大統領選が始まって、やれ女性の、やれ黒人の、いや前政権の反省のと、かまびすしいですな日本の報道が

なんで、かの国のお祭りにこれほどつき合わなくてはならないのか?

こっちで例えばフクダさんだアソウさんだと(増してやオザワさんだと)騒いでも、日本のリーダーなんか向こうに行ったらほとんど誰も知らないですわ。

極端な傾斜がありますな。

カネを出せ旗を出せ油を出せと絞られ、二酸化炭素なぞ知らんと突っぱねられ、金融市場が儲からんからと原油高騰の原因を一方的に作られ等々しているにも関わらず、植民地ドレイ民族の立場に甘んじ、それでもなお尻尾を振って、政治的にも経済的にも文化的にもスリ寄って行かざるを得ない哀しさいじましさ。

かくもお追従主義では、かの国の“没落”とともに日本も沈んで行くしかないでしょうよ。

で、この本。

街場のアメリカ論    NTT出版ライブラリーレゾナント017
街場のアメリカ論」 内田樹 (NTT出版)


大学(著者が勤務する神戸女学院大学)での演習をもとに形成された本というだけあって、歴史上の事物の見方・考え方に関する示唆(系列的じゃなくて年号に着目せよとか、“どうしてこの出来事は起きなかったか”を考えろとか)は参考になるが、「設計されてできた国家」「自らのシステムを他者に押しつけたがる」「明らかに対称性を欠いた復讐性向」「共有イメージの類型性」「子供というものを神聖視しないヨーロッパ文化の影響」とかというアメリカ論(というか批判)には、新味はなかったかなぁ。

ま、底流にあるのは、建国以来、あるいは独立以来の「アメリカ合州国という(青臭い)共同幻想」である。
そんなものにいつまで日本はつき合っているのか?

かの国に資するのではなく、また短期のみならず中長期的に見て日本の国益とは本当は何なのかを考える時ではないのか?

ノダさん公認サトウさん国替えとかくだらねぇことで面白おかしく騒いでる場合じゃないでしょう。

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