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2007/10/25 木

劣化の構図

改めて、なんで「庁」を「省」にしたのかべんきょーしてみる。

省ならMinistry(もともとは聖職者、奉仕する者、という意味らしい)だが、庁はAgency。つまり実行機関であり(この庁には立案機能はあったようだが)、総理府・内閣府の外局という位置づけにあった。

省になるとなにが違うか。どうも、事務手続が1ステップくらい短くなった(直接予算請求できるなど)、「隊員」の士気向上、他国の同等機関との均衡改善、程度のことだという。
だったら名前くらい変えてもいいじゃないか。そうやって、なんだかよくわからないうちに「昇格」してしまった。

だったら名前なんか変えなくてもいいじゃないか。という意見は封殺されたようだ。

役所は肥大したがるし、力は強くなりたがるから、自分が昇格したいのはわからなくもないけど、そもそも戦争放棄や軍備非保持の理念があるからこそ他ならぬ「庁」だったのではないか。他国との…、つったって他国とは事情が全然違う(そもそも合憲じゃないじゃないか)のに、なぜ均衡なのか。

まったくよくわからない。

で、名は体を表す。

名前が変わった途端に、何か暗然としたものが噴き出している。

「80万を20万と誤記した」「国家機密がファイル交換ソフトで流出」「セクハラ」「首都を離れて毎週ゴルフ」…どれもうわべは一見単純なスキャンダルのように見えるけど(そして出てくるうちはまだいいけど)、外れたタガはそのまま「文民統制の危機」へとつながっていくのではないか。

恐ろしいことだ。

(2007/10/26追記)

昨日付の田原総一朗氏のコラムが面白い。
何が面白いかっちゅーと、「これだけ話題になるのは、裏で検察が動いているからだ」というくだりが面白い。

(小沢氏への献金ニュースは、北海道新聞にも載ったが、確かに「返した」で一件落着の体となっている)

ゴルフスキャンダルがもっと大きな政治と金スキャンダルに発展するのか。それとも何かの力学が働いてウヤムヤに終わるのか。

終わったら、いよいよアブナイと思うな。

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Comments

うまく表現できないんですが,緊急時の対応が論理的には早くなってるはず.緊急会議のメンバーがどうたら,なんたらとか.そういうのも含めて,何に都合よくて,何に都合悪いかとかいう議論をちゃんとしなかったうちに,制度を変えてしまっているのはダメダメだと思いますね.だましうちみたいなことをしてるのはだめでしょ,と.

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