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2004/06/07 月

北海道の道州制とは?

道州制に興味がある。
といっても、まだ諸説紛々といった感じで、「道州制とは?」について明快な説明が存在するわけではない。

大括りにすれば、都道府県を廃止して日本を7つとか10コとかの道または州に括り直し、中央の機能を大幅に委譲しようというものらしい。
うまくすれば日本も、いわば地域国家である「道・州」をベースにした連邦国家に生まれ変わることができる。
東京に極端に偏重している権力、情報、文化、金銀を分散化し、真の意味での地方活性化を図ろうというわけである。

これは素晴らしい。
ぜひ「北海道共和国」、作るべ!!
この道州制、未来の話かと思っていたら、なんと北海道ではすでに実現へ向けた話をしているという。

実に素晴らしい。
私が北海道に帰って来たのも、「東京うぜー」「東京キモイ」という嫌悪感が大きな要因になっている。
うぜーやキモイの中には、気候や人間性の問題もあるが、むしろ日本国政府のやり口や東京都(知事)が鬱陶しいというのもある。
「見えるところでは人気取りに走り、見えないところでは私利私欲の追求にいそしみ、とても気持ちの悪いファシズム国家を創ろうとしている現政府から、北海道を切り離そう!」運動があったら諸手を挙げて参加したい、くらいな気持ちがあるのは事実である。

*
さて。
この5月28日、高橋知事は、経済財政諮問会議で「北海道道州制特区」に関する取り組みプランを説明したが、「まだ総論にとどまっている」として、一種差し戻しのような形になったようだ。

いきなり「独立」できるわけでもなかろうし、北海道が言う道州制って何だろう?とずっと疑問であった。
というか今も疑問である。
北海道新聞等を読むと「北海道と国の出先機関の機能統合」の話が代表(代表というより差し当たりの案件なのかな?)として書かれているのだが、全体としてどんなプランなのかが全然よくわからない。

Webページを時々検索しては読んでいるのだが、中学生(オレレベル)にもわかるように書いてあるサイトにはまだ出会っていない。
(道庁に行けば開示はされてるんだろうけど・・・読みたくないもんね(^^;))
そんな中で、難しいけどまとまっているように思われたサイトから、その項目を拾わせてもらう。

  • 国の地方支分部局との機能等統合の検討
  • 道州制先行実施に伴う財源移譲の検討
  • 法令面での地域主権の推進(政省令等の適用範囲を縮小し、条例等によって基準等を設定できる範囲の拡大)
  • 国・道・市町村の新たな一体的予算要求・執行・評価プロセスの構築の検討
  • 生活・産業・防災関係等の情報システムの共有化の検討
  • 郵便局、ハローワーク等の機能を活用した地域ネットワークの形成の検討
  • 道州制北海道モデル事業の対象事業の拡大・補助基準の弾力化
  • 取り組み事項の具体化を図るための推進組織の設置

・・・などが「総合的な推進事項」らしいが、まだ「検討」という文字が目立つ。
それに、あの締め付け好きな日本国が本当に道州制を許すのだろうか?

*
開発局の人員削減も話題になっている。高橋知事は「取り組みたい」と言い、小泉首相も「応援するからどんどんやったらいい」と言う。開発局は当然、不快感を示す。
「・・・道内の公共事業は1800億円減少し、その結果2万3974人の失業者が生まれ、完全失業率は・・・7.5%へ・・・上昇するぞ」

権限委譲も財源以上も結構だが、結局チカラもカネも中央にしかない。

「独立」はまたも夢で終わるのだろうか。

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Comments

6月18日(金)午後7:30?8:43
NHK北海道スペシャルで、道州制について放送するらしいよ。
http://www.nhk.or.jp/sapporo/kitaspe/
おおー、情報さんきゅです。
見てみる。
見たぞー。
まーゲストは「推進派」の人ばかりでバランスは欠いたかも知れないけど、話もわかりやすく面白かったです。

キーワードは「財源の委譲」であろうな・・・。
結局金を出してもらっている立場で自立はあり得ないし、責任感も生まれない。

ところで、北海道の景気が良くならないのは、行政が強いせいではないかと、番組をみていてふと思った。
北海道→日本、て置き換えてもええんちゃうかな?。
いや、「北海道ユニークな道州制」にしか興味ないってことさ。
「日本の道州制」じゃ相変わらず親方日の丸だべさ。

北海道案にしてもまだユニークなんていう段階じゃないじゃん、と言われればそれまでだが・・・。
あ?、ごめん、「道州制」に係る部分ぢゃなくて、
「北海道の景気が良くならないのは、行政が強いせいではないかと」に反応したんよ。

いかんいかん、またピンボケをしてしまった...
一潜水艦が国家を標榜したマンガがかつてありましたねえ。
道州制は日本全体で考えると、プラスになることも多い。
2,3の県が1つになれば、県庁も1。人件費も施設整備や設備整備も減らすことが可能だから、スリムな行政になる。
しかし、北海道は隣接する県がないから、もともとの1道で何ができるか。ただのリストラや縮小、削減。
北海道は他の県に比べると公務員や補助金、公共事業等に頼るところが多い。民間のほとんどの本社が東京や大阪になるため、北海道での収入が、東京、大坂に流れる。だから景気回復も1番遅い。
まー北海道で法律を持って、全く独立でもすれば、貧乏でも成り立つ間もしれないね。
ただ行政のスリム化は行政サービスが無くなる方向にあることも、憶えておく必要がある。
構想案の策定が遅れているようで、来年度は予算措置を伴わない、つまり規制緩和だけの特区になりそう、というニュースが折しも流れていました。
なんか大山鳴動ネズミ一匹って感じになってはいまいか。

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20040722&j=0023&k=200407220001

ところで「独立国家」の定義を調べてみると、

1:一定の領土があること
2:領土内に単一または複数の民族が存在していること、
3:法(憲法)のもとに社会が存在していること、
4:領土内に安全機構が確立され主権が守られていること。
(「増田俊男の時事直言」より抜粋)
http://www.chokugen.com/opinion/backnumber/h14/jiji020528_161.htm
らしい。

経済的な要件はないのね・・・。

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